トイレトレーニングの進め方 — 開始時期・ステップ・つまずき対処
この記事の目次
この記事のポイント
- トイレトレーニングの開始は「年齢」ではなく「レディネス(準備の整い)」で判断する
- 後退(リグレッション)は正常な過程。叱ると逆効果
- 昼間のトイレと夜間のおねしょはメカニズムが異なる。別問題として考える
- 完了の平均は2歳半〜3歳半だが、個人差が大きい
- 焦りは子どもに伝わる。親のストレス管理も大切
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「いつからトイトレ始めましたか?」——ママ友との会話で、この話題が出ると焦る方は多いです。
外来でも「もう3歳なのにまだおむつです。遅いですよね?」と聞かれることがあります。結論から言えば、3歳でおむつが外れていなくても遅すぎるということはありません。トイレトレーニングの完了時期には大きな個人差があり、2歳で完了する子もいれば、4歳近くまでかかる子もいます。
大切なのは「何歳までに」ではなく、「子どもの準備が整っているか」です。
進め方に迷うときは、教材の力を借りる方法もあります。こどもちゃれんじは、トイレなどの生活習慣づけをしまじろうの教材でサポートする通信教育です。無料の資料請求で、月齢に合った教材見本を試せます。
レディネスサイン — 始める前のチェック
トイレトレーニングの成功率を左右するのは、開始時期の早さではなく、子どもの準備(レディネス)が整っているかどうかです。以下のサインが3つ以上見られたら、始めどきの目安です。
- おしっこの間隔が2時間以上空くようになった(膀胱に溜められるようになった証拠)
- おむつが濡れたことを言葉や表情で伝える(「ちっち出た」など)
- 排泄の前兆がわかる仕草がある(もじもじする、隅に行く、力む)
- トイレや便座に興味を示す(親のトイレについてくる)
- 簡単な指示を理解して従える(「ここに座ってね」)
- ズボンやパンツの着脱を自分でしようとする
これらのサインは早い子で1歳半頃、一般的には2歳前後に出始めます。サインが出る前に始めると、親子ともにストレスが高くなり、かえって時間がかかることがあります。
ステップバイステップの進め方
ステップ1: トイレに慣れる
まずはトイレという場所に慣れることから始めます。
- 補助便座やおまるを見せて、座らせてみる(排泄しなくてもよい)
- 絵本やおもちゃでトイレのイメージを伝える
- 親がトイレに行くときに一緒に行って見せる
「トイレは怖くない場所」という認識を作ることが目的です。
ステップ2: タイミングを見て座らせる
排泄のタイミングを予測して、トイレに座らせてみます。
- 起床直後(夜間におしっこが溜まっている可能性が高い)
- 食後(腸の動きが活発になる)
- お昼寝の前後
- 2時間おきを目安に声をかける
最初は成功しなくて当然です。座っただけでも「座れたね」と認めてあげてください。
ステップ3: 成功体験を積む
トイレで排泄できたら、しっかり認めます。大げさに褒める必要はありませんが、「おしっこ出たね」「トイレでできたね」と事実を伝えることが子どもの自信になります。
シールを貼る「ごほうびチャート」を使う方法も効果的です。子どもが視覚的に達成感を得られます。
ステップ4: パンツへの移行
日中にトイレで排泄できる回数が増えてきたら、おむつからパンツに移行します。
- まずは家にいる時間だけパンツにする
- 外出時はしばらくおむつを併用してもよい
- 失敗しても叱らない。「次はトイレでしようね」と伝える
後退(リグレッション)への対処
トイレトレーニング中に、一度できるようになったのに再び失敗が増えることがあります。これをリグレッション(後退)と呼びます。
よくあるきっかけ
- 弟妹の誕生(赤ちゃん返り)
- 引っ越しや保育園の変更
- 体調不良(風邪や胃腸炎の後)
- 家庭環境のストレス
対応の原則
叱ることは逆効果です。排泄の失敗を叱ると、子どもはトイレそのものに恐怖心を抱き、排泄を我慢するようになることがあります。便秘につながるリスクもあります。
- プレッシャーを減らす(一時的におむつに戻してもよい)
- できたときだけ認める。失敗は淡々と処理する
- 原因となっているストレスの軽減を図る
- 数週間で多くの場合は回復する
夜間のおねしょは別問題
昼間のトイレトレーニングと夜間の排尿コントロールは、異なるメカニズムで成熟します1。
昼間の排泄コントロール
意識的に「おしっこしたい」と感じて、トイレまで我慢して排泄する——これは大脳皮質と膀胱の連携による随意的な行動です。トレーニングで習得できます。
夜間の排泄コントロール
睡眠中は意識的なコントロールが効きません。夜間の排尿を防ぐには以下の2つが必要です。
- 抗利尿ホルモン(バソプレシン)の夜間分泌が十分であること(夜間の尿産生が減る)
- 膀胱容量が一晩分の尿を溜められるほど成熟していること
これらは年齢とともに自然に整いますが、成熟のスピードには大きな個人差があります。5歳で夜間のおねしょがある子は約15%、7歳でも約10%いるとされています1。
夜間のおねしょは「トイレトレーニングの失敗」ではありません。夜に起こして無理にトイレに連れて行くことも、夜尿症の改善には効果がないとされています1。
7歳以降もおねしょが続く場合は、夜尿症として医学的な対応(生活指導・薬物療法)が可能です1。かかりつけ医に相談してください。
よくある質問
保育園で「もうおむつ外してください」と言われました。焦るべきですか?
保育園の方針として集団で進めることがありますが、子どもの準備が整っていない段階で無理に外すと逆効果になることがあります。園には「家庭では少しずつ進めています」と伝えつつ、子どものペースを尊重してください。
うんちだけトイレでできません。おしっこはできるのに、なぜ?
うんちの排泄はおしっこよりも複雑な動作(踏ん張る体勢、力の入れ方)が必要です。また、便座に座った状態で踏ん張ることに慣れていない、怖いと感じている場合もあります。足が床につく台(踏み台)を置くと、安定して踏ん張れるようになることがあります。
男の子は立ってする?座ってする?
最初は座って始めるのが一般的です。立って排尿するのは、座って安定してできるようになってから練習すれば十分です。
医師確認済み
ラボの小児科医(小児科専門医・アレルギー専門医)が「医学的正確性の検証」を確認 (2026/6/30)
参考資料
あわせて読みたい
参考文献
-
日本夜尿症学会「夜尿症診療ガイドライン2021」(Mindsガイドラインライブラリ) https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00690/ ↩ ↩2 ↩3 ↩4
医師確認済み
ラボの小児科医(日本小児科学会 小児科専門医・日本アレルギー学会 アレルギー専門医)が「医学的正確性の検証」を確認 (2026/6/30)
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